しまねの地域包括ケア

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地域包括ケアとは?

生活の質を守るシステム

地域包括ケアシステムのイメージ

難病を抱え、最重度の要介護5の認定を受けている雲南市在住のある高齢女性宅には、半年前から主治医が、月2回のペースで定期的に訪れて診察を行っている。そして主治医の指示を受けて、週1回、市内の訪問看護ステーションから訪問看護師が訪れる。市内の訪問介護事業所のヘルパーも同行。さらに女性は市内の別の事業所による訪問入浴サービスも受け、リハビリスタッフは市外からやってくる。
こうした複合的サービスが地域包括ケアの一例だ。
同市木次町西日登に1人で暮らす要介護1の女性(83)も、週1回の訪問介護のほか、市社会福祉協議会の配食サービスを受け、地元自治会の見守り活動の対象にもなっている。この女性は「おかげで安心して生活できる」とほほ笑む。これらの事例は、介護や医療、予防の専門的なサービスと見守りなどの生活支援を必要に応じて組み合わせ、高齢者らの在宅での生活の質を守る狙いがある。(図1参照)

住み慣れた地域で医療、介護を提供

 近づく超高齢社会に備えて国は、高齢者が住み慣れた地域で安心して日常生活が送られるよう医療や介護などを切れ目なく提供する地域包括ケアシステムの構築を急いでいる。団塊の世代が75歳を迎え後期高齢者となる2025年に向けての仕組みづくりは待ったなしの状況。全国に先駆けて高齢化の進む島根県の現状、取り組みを紹介する。

島根県の推計人口

 国は地域包括ケアシステムの理念として、重度な要介護状態になっても、住み慣れた地域で人生の最後まで自分らしい暮らしができる仕組みづくりを目指している。体力が下がっても、高齢者が慣れ親しんだ「住まい」を中心に、適切な「介護予防」と「生活支援」を利用しながら日常生活を送り、必要に応じて「医療」「介護」を受けることができるシステム。島根県では、これに「認知症施策」を加えた6分野を柱に体制の整備を急いでいる。
 島根県の人口は、15年が68万7105人で、65歳以上の人口は22万4744人で高齢化率は32・7%。全国でもトップクラス、75歳以上の後期高齢者の割合は18・0%で全国1位だ。後期高齢者は、介護が必要となる割合が高くなるが、その人口は島根県では30年まで増え続ける見込みだ。
 地域包括ケアを実現していくためには医療や介護部門など多職種の人材確保・育成と連携強化が欠かせない。病院・公立診療所の医師数は935人(島根大学医学部附属病院を除く)で充足率は76・5%(15年10月現在)、地域での担い手となる介護系の人材は80〜90%の充足率といわれる。介護関連施設は増加傾向にあるものの、医療施設と同様に県東部(松江・出雲地区)への偏在が目立ち、今後サービスの均衡を図っていく必要がある。
 住民の相談窓口は、市町村が設置する「地域包括支援センター」が担っており、全市町村の計36カ所にある。ここでは各種サービスプランを策定するなど、介護サービスへの橋渡し役を務めている。
 県健康福祉部の牧野由美子医療統括監は「医療・介護分野の人材育成・人材確保や市町村が計画する各種施設整備などの推進に努めるとともに、市町村と一緒になって福祉活動で地域を支える住民団体などへの支援を進めていきたい」と話している。

地域包括システムの姿

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