生涯を通じた健康で質の高い生活を送るためには、正しい生活習慣を身につけ、日ごろから生活習慣病予防に務めることが大切です。これまでの健康管理は、自分自身で食生活や運動習慣、休養に気を配るなど、個人に対する取り組みが中心でした。しかし、生活習慣病予防の増加・若年化やメンタルヘルスの問題など、個人への対策だけでは解決出来ない課題も多く、企業や地域社会全体で取り組む必要性が高まっています。
 いま、従業員の健康増進を図ることで生産性や企業カチを高める「健康経営」という考え方が全国的に注目を集めています。そこで、山陰中央新報社では、島根県や全国健康保険協会島根支部、県商工会議所連合会などの関係団体と協力し、「健康経営推進で健康長寿日本一へ しまね健康づくりキャンペーン」を展開します。

県内企業の取り組み紹介

従業員の健康を企業の経営資源と捉え、健康増進を図る「健康経営」の考え方が島根県内に広がってきています。平成28年から全国健康保険協会島根支部が中心となり、島根県・山陰中央新報社とともに健康経営に取り組む企業を増やしていくため、「ヘルス・マネジメント認定制度」を展開しています。
令和3年9月30日現在で、1271事業所が同制度にエントリー(健康宣言)しており、そのうち159事業所が認定を受けています。
同制度で認定を受けた県内企業の取り組みを紹介します。

山陰防災電機株式会社

●従業員の健康に対する取り組み

  • ・健診受診率100%
  • ・健診結果に基づき、再検査・治療が必要な方は、「再検査・治療実施報告書」の提出
  • ・毎朝始業時にラジオ体操を実施
  • ・会社敷地内全面禁煙
  • ・毎週水曜日ノー残業デー実施
  • ・毎朝検温・体調管理シート記入、確認
  • ・管理職と従業員のコミュニケーションアップ対策で、毎月ダウンアップ意見をヒアリングし、会議にて話し合いをしている
  • ・年1回健康経営に関する社内アンケート実施
  • ・健診結果に基づく対象者全員へ特定保健指導実施
  • ・午前、午後各10分のリフレッシュタイムを実施
  • ・総務担当部局に健康衛生委員を設置
  • ・「禁煙セミナー」「健康経営セミナー」などに参加
  • ・社長が窓口となり、メンタルヘルス対策を実施、外部機関の相談窓口連絡先を含めてポスターで周知
  • ・ハラスメント対策とメンタルヘルス対策の研修を開催
  • ・社会保険協会があっせんするプール・ジム割引券の配布による運動の促進

●企業経営者の思い

弊社は、防災設備の施工・維持管理により地域の安全・安心に寄与するため災害から生命・財産を守ります。そして放送・TEL・防犯カメラ等の設備の施工により、人々の暮らしや地域の住みよい環境づくりに貢献し「今日の幸せを明日につなぐために」業務に取り組んでおります。そのためにまずは社員一人一人が健康でなければ達成は難しいと思います。健康経営の取り組みが社員の心と体の健康に繋がり、地域で生き生きと活躍することが出来るよう続けてまいります。




社会福祉法人 四ツ葉福祉会

●従業員の健康に対する取り組み

  • ・健診は朝礼で周知し、各職員へ健診日を案内して全員が受診
  • ・衛生委員会で協議し、毎年ストレスチェックを実施
  • ・入居者対象のレクリエーションに合わせて、従業員同士のコミュニケーションアップ対策を実施
  • ・育児休暇とその後の短時間勤務を推進
  • ・血圧計、体重計、血中酸素濃度測定器を医務室に設置、使用できるようにし、健康への意識を高める
  • ・各種研修、健康セミナー等に参加
  • ・法人内の給食センターで管理栄養士による栄養バランスを考えた食事を全職員が食べている
  • ・産業医を交えた衛生委員会を毎月開催
  • ・メンタルヘルス相談窓口を設置
  • ・喫煙室を設置


●企業経営者の思い

当法人は、障がいをお持ちの方の支援を専門とした法人です。障がいをお持ちの方に寄り添い、高い専門性を持って、障がい特性や年齢・能力などに応じたきめ細かなサービスを提供します。また、「流汗同労」という基本理念のもと、利用者様と職員が共に働き、共に汗を流して学び、共に成長をしていくことを目指しています。
そのため職員が、利用者様と日々の活動やイベントなどを行う中で、喜びや成功体験を共有していくことを大切にしています。
法人として、きめ細かな質の高い支援を行っていくためには、まず職員の心と身体の健康が大前提となります。定期的な健康診断やストレスチェックはもちろん、職員の健康増進の取り組みを積極的に取り入れ健康経営を推進していき、職員、利用者様がともに高め合っていけるよう努めております。




株式会社 島根情報処理センター

●従業員の健康に対する取り組み

  • ・健康経営グループを立ち上げ、健康増進に向けた社内課題への対策検討および情報配信
  • ・毎月衛生委員会を開催(毎回、産業医講和を実施)
  • ・産業医や官公庁等から寄せられた健康情報を、社内掲示板を通じて配信
  • ・年齢ごとに健康診断プランを作成。35歳以上は生活習慣病予防健診を推奨し、年齢に応じた健診項目の拡大と費用の全額補助等を実施
  • ・育休支援プランに基づいたサポートや面談等を実施し、育児休業の取得、復職しやすい職場環境づくりを目指す
  • ・生活習慣の改善をサポートする特定保健指導の機会を設ける
  • ・島根県メンタルヘルスケア研修に参加
  • ・ハラスメント相談窓口に男性・女性社員を配置
  • ・年に2回の個人面談および毎朝一斉清掃(全社員参加)等を行い、コミュニケーションアップに取り組んでいる
  • ・「コロナ対策特別有給休暇」の設置
  • ・午前、午後各15分ずつリフレッシュタイムを設置
  • ・喫煙室の利用時間を制限(禁煙タイムの設置)


●企業経営者の思い

我々のIT産業はもはやライフラインの一部として社会インフラの基盤となっています。
その基盤となっているIT技術を進歩、維持している弊社社員は地域になくてはならない存在だと考えています。このことから、社員のフィジカル、メンタル両方の健康を保ち、地域を支えていけるよう、引き続き様々な健康増進への取り組みを推進していきます。
この取り組みの結果、ITを提供する側、ITを利用する側、そして地域の三つが継続かつ活力のある関係性を築きながら共に成長できる社会を目指します。



●制度概要
(1)本制度は、「健康経営※」の普及・促進を目的として、全国健康保険協会島根支部(以下「協会けんぽ」という)、島根県及び山陰中央新報社の3者共同事業の一環として、また県内の各種経済団体、金融機関等と連携して実施する事業です。
(2)協会けんぽ加入事業所が、従業員の健康づくりへの支援等を継続的かつ積極的に取り組む旨の健康宣言を行い、認定手続きを経て認定事業所となった場合、認定証の交付及び表彰状を贈呈します。
(3)各種優遇制度が活用できます。
※「NPO法人健康経営研究会」の登録商標

主唱/山陰中央新報社、全国健康保険協会島根支部

特別協賛/アクサ生命保険

後援/島根県、島根県健康福祉部、島根県商工労働部、島根県商工会議所連合会、島根県商工会連合会、島根県中小企業団体中央会、島根経済同友会、島根県経営者協会、島根県医師会、島根県社会保険協会、島根県社会保険労務士会、島根労働局

企画・制作/山陰中央新報社ビジネスプロデュース局