生涯を通じた健康で質の高い生活を送るためには、正しい生活習慣を身につけ、日ごろから生活習慣病予防に務めることが大切です。これまでの健康管理は、自分自身で食生活や運動習慣、休養に気を配るなど、個人に対する取り組みが中心でした。しかし、生活習慣病予防の増加・若年化やメンタルヘルスの問題など、個人への対策だけでは解決出来ない課題も多く、企業や地域社会全体で取り組む必要性が高まっています。
 いま、従業員の健康増進を図ることで生産性や企業カチを高める「健康経営」という考え方が全国的に注目を集めています。そこで、山陰中央新報社では、島根県や全国健康保険協会島根支部、県商工会議所連合会などの関係団体と協力し、「健康経営推進で健康長寿日本一へ しまね健康づくりキャンペーン」を展開します。

健康経営推進企業紹介

従業員の健康を企業の経営資源と捉え、健康推進を図る「健康経営」に取り組む企業が増えている中、「健康経営アドバイザー」(アクサ生命所属)が推薦する、従業員の健康管理や働きやすい社内環境の構築などに積極的な企業を紹介します。

高橋建設株式会社

●女性の視点も採用し 幅広い世代の健康サポート

清流高津川が流れる風光明媚な益田市で総合工事業を営む高橋建設(高橋宏聡社長)では、幅広い世代の職員が生きがいや希望を持って働けることを目的に様々な工夫で健康経営に取り組んでいる。
同社では、現場で汗を流す職員など普段身体を動かしている人にも健康リスクはあるという考えのもと、社全体でフットサルなどのスポーツ活動を推奨。昨年は、普段パソコン作業などで歩く機会の少ない技術系社員を対象に万歩計の配布をスタートした。スマートフォンのアプリ等ではなく、「実機の万歩計」を持つことで「健康」に対する意識付けを狙っている。そのほか事務所内では野菜と果物のスムージーを提供し、食を通じた健康にも興味を持ってもらえる工夫をしている。
禁煙促進にも取り組んでおり、高橋社長が職員の前で禁煙を宣言する機会もあった。ことある毎に禁煙について情報提供や外部講師による講演会はもとより禁煙支援研修会などに参加している。年々禁煙に取り組む人も多くなっており、現在、喫煙場所を屋外の1箇所としているが、今後は敷地内禁煙を目標に掲げる。
また、心の健康にも留意している。年に一度安全衛生大会を企業全体で実施。その中で、他部門との交流を図るための運動大会を開催。年齢や構成を考えソフトボールやドッジボールを行い、コミュニケーションを図っている。近年は女性職員の採用も増え、現場管理を行う女性職員が月に1度集まって現場のことや改善したら良いこと、見聞きした良い事例で取り入れたいことを提案するミーティングを行っている。技術者、母親、女性として、多角的な目線から会社の健康経営について提案があり、万歩計も彼女たちの案を採用した形だ。
地元建設業として健康で長く働ける企業でありたいとの願いが先代からの思い。今は70代でも元気に働ける時代。現在19歳から82歳までの職員が一緒に働いており、年齢や経験にあわせて「働く職員にとっての安心、健康で生き甲斐や希望の持てる会社づくりが重要な健康経営」だと考えている。


●健康経営アドバイザーからのコメント

2017年から現在、健康経営優良法人認定を連続取得。社員の健康が第一を実感されている高橋社長‥今回、健康習慣アンケートを従業員様へ実施させて頂きました。更に発展される様にしっかりとサポートさせて頂きます。







円建創株式会社

●家族のような繋がりと 手厚い支援で健康管理

「家族のしあわせは健康があってこそ」。注文住宅建築やリフォームなど松江市を中心に自然の木造住宅を提案する円建創(安達盛二社長)は、健康で暮らせる家づくりをモットーにお客様に喜んでもらえる暮らしを提供。充実した福利厚生や職場環境の整備で従業員一人一人の健康づくりにも力を注いている。
従業員18人を抱える同社では、健康づくりの取り組みとして従業員全員が健康診断を受診。このうち、女性従業員(7人)は乳がん検診と子宮がん検診、35歳以上の男性従業員は前立腺がん検診を受けており、検診費用を会社が全額負担。インフルエンザ予防接種の費用も負担している。昨年は、従業員の生活習慣を把握するためにアクサ生命が作成する「生活習慣アンケート」を取り入れ、従業員の健康課題もチェックした。
健康づくりだけでなく、万が一の備えとして社内にAED(自動体外式除細動器)を設置。民間企業でAEDを設置している事例は珍しいと言い、従業員全員がAED講習を受けているため、目の前で人が倒れた時に行動に移せる体制を整えている。
社内交流では、第5土曜日を「リラックスデー」と名付け安来の清水寺や奥出雲のトロッコ列車などプチ旅行を開催。昨年はコロナ禍で思うように旅行はできなかったが、仕事を離れてリフレッシュできる機会を設けることでモチベーションアップにもつながっている。毎日10時と15時に従業員が談笑するティータイムも同社ならではの特別な時間。専務取締役の安達陽輔さんは「ニックネームで呼び合うほど仲がいいです」と笑顔で話す。
「弊社が建てる家は、住んで健康になる家。お客様にそのように説明しているので、自分たちも健康意識を高めていかないといけない」と話す安達専務。昨年からは有給休暇を時間単位で取得できるよう社内規定を変え、今年は連休が取りやすいように休日スケジュールを見直すなど、「家族と健康に過ごせる環境を大切にしたい」と家族ぐるみの健康づくりで社業発展を目指している。



●健康経営アドバイザーからのコメント

健康経営を通じワークエンゲージメントを大変高めておられます。皆さん活き活きと働かれており訪問するのが楽しみです。







主唱/山陰中央新報社、全国健康保険協会島根支部

特別協賛/アクサ生命保険

後援/島根県、島根県健康福祉部、島根県商工労働部、島根県商工会議所連合会、島根県商工会連合会、島根県中小企業団体中央会、島根経済同友会、島根県経営者協会、島根県医師会、島根県社会保険協会、島根県社会保険労務士会、島根労働局

企画・制作/山陰中央新報社ビジネスプロデュース局